日本仏教の変遷と主な特徴

お釈迦様から派生した仏教はインドで原始仏教から小乗仏教・大乗仏教に分かれ、
小乗仏教は南方や東南アジアへ、大乗仏教はインド北方からチベット、中国、
朝鮮半島を経由して日本へ伝わってきました。

583年 百済の聖明王の使者が経典や仏像を欽明天皇に献上したのが
正式な仏教の伝来とされています。
604年 聖徳太子が憲法十七条で「篤く三宝を敬え。三宝は仏法僧なり」
と制定して仏教を国家政策の根本にする。
奈良時代
〔710-784〕
鎮護国家を目指し、学問としての仏教が伝わる。
法相、三論、華厳、律、倶舎、成実で南都六宗と云われた。
現在は法相宗、華厳宗、律宗が残っている。
平安時代
〔794-1184〕
日本仏教の土台となった天台宗真言宗がそれぞれ最澄と
空海によって開創される。
鎌倉時代
室町時代
〔1185-1572〕
それまで貴族や士族向けの宗教であったがこの時代から
庶民の仏教が興り、現在に至っている。
融通念仏宗、浄土宗、浄土真宗、時宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗
江戸時代
〔1603-1867〕
檀家制度が出来て祖先信仰の基盤ができる。
黄檗宗
明治時代 廃仏棄釈による打撃。僧侶の妻帯が認められ世襲化する。

各宗派の特徴〔現在の主な仏教宗派〕
宗派 開祖 本尊 根本の経典         特徴            
律宗 鑑真
688-763
毘盧遮那仏 四分律蔵
梵網経
法華経
奈良の唐招提寺が総本山
戒律を守ることを修行の中心におき、戒律
を守り実践することが仏に至ると説く。
華厳宗 良弁
〔689-773〕
毘盧遮那仏 華厳経 東大寺が大本山
仏教の根本思想である縁起の思想を
深めたもので、すべての人は本来
仏であることを説く。
法相宗
始祖は
玄奘三蔵

688-763
宗祖は
窺基
特定なし 解深密教
成唯識論
興福寺と薬師寺が二大本山
唯識の立場から、すべての存在は識だけ
であると説く。学問主体。
実践は難しいと認識して説くのが特徴。
天台宗 最澄
767-822
特定なし
釈迦牟尼仏
法華経 総本山は比叡山延暦寺
法華一条の教えを根本とする。
法華経が悟りに至るまでの唯一のより所。
真言宗 空海
774-835
大日如来 大日経
金剛頂経
代表的な総本山は高野山金剛峯寺
大日如来を中心とした即身成仏が特徴。
三密の行の実践で速やかに仏になれる。

一般の仏教と区別してさらに奥深い密教
こそ究極の奥義であると説く。
融通念仏宗 良忍
1072-1132
十一尊天得如来 華厳経
法華経
大阪平野の大念仏寺を根本道場とする。
一人の念仏がすべての人の念仏と融通
して、極楽往生のための絶大な力となる。
念仏という簡単な行で社会に奉仕できると
説いて実践法を示した。
浄土宗 法然
1133-1212
阿弥陀如来 無量寿経
観無量寿経
阿弥陀経
総本山は京都の知恩院
阿弥陀如来の誓いを深く信じて「南無阿弥
陀仏」を称えることによって、どんな罪深い
者も苦悩から救われ安楽な日々を過ごす
ことができるという教え。
称名念仏の大切さを強調するのが特徴。
浄土真宗 親鸞
1173-1262
阿弥陀如来 無量寿経
観無量寿経
阿弥陀経
十派あるが西本願寺と東本願寺が有名。
「南無阿弥陀仏」の名号を称えきく信心に
よって浄土に往生して仏果を証することが
できると説く。
阿弥陀仏を信じる信心だけで極楽浄土に
往生できるとして他力本願を強調する。
時宗 一遍
1239-1289
阿弥陀仏 無量寿経
観無量寿経
阿弥陀経
総本山は神奈川県の清浄光寺
誰でも阿弥陀仏のはからいで極楽浄土に
往生できるという教え。
民衆教化に「踊り念仏」を取り入れた。
現在の盆踊りの起源となる。
臨済宗 栄西
1141-1215
釈迦牟尼仏 特定なし 妙心寺、南禅寺東福寺建仁寺など
他にも各派あるが、妙心寺が大きい。

仏の道は言葉や文字でなく、心から心に伝
えられるものである。衆生の心と仏心とは
元々一つであるので仏を外に求めるのでは
なく、自分自身の中に求めなければならない
、悟りとは自己の心のありさまを徹底して見、
識ることであるという教え。
曹洞宗 道元
1200-1253
螢山
釈迦牟尼仏 法華経
特定なし
大本山は永平寺と神奈川県の総持寺
座禅することに生き〔只管打座〕
座禅している姿そのものが仏であると
信じる
こと〔即心是仏〕が特徴。
日蓮宗 日蓮
1222-1282
南無妙法蓮華経
七文字。

その回りに
十界曼荼羅を
掛ける

法華経 総本山は身延山久遠寺
日蓮の教えは五箇の教判と三大秘法である。
五箇の教判とは流布するべきは南無妙法蓮
華経でその使命を持つのが日蓮である。
三大秘法は具体的実践を示したもので、
「南無妙法蓮華経」の題目、本門の戒壇、
本尊によって仏国土を作り上げ立正安国の
実現を目指すということである。
黄檗宗 隠元
1592-1673
特定なし
特になし
大本山は宇治の万福寺
参禅によって仏心を究明して仏陀と同様の
境地を体得する。
浄土往生や念仏と座禅を組合した「念仏禅」
を実践するのが特徴。
また、真言陀羅尼も用いる。


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