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幸せになる為の方法・・・

心の癒し方B 「ありのままの自分を理解する。」

弘法大師は、秘密曼荼羅十住心論」という著書の中で、「近うして見難きはわが心なり。細にして
   空に遍ずるはわが仏なり。わが仏は思議し難く、わが心は広にしてまた大なり。」と云われています。

つまり、近くにあるのにわからないのが自分の心である。仏の大慈悲も、この宇宙に遍満しているが、
私達凡人には見えないし、その働きがどういうものなのかわからない。自分の心は広くて大きいのである。
という意味です。

お大師様の云われるように、自分の心は本当に近いところにあるのに、理解するのはとても難しいことです。
しかし、少しでも自分の心を知り、少しでも心をコントロールできるようになれば、すばらしい人生が待って
 いると思うのです。

その為には常日頃から自分の心について考え、心を磨く努力をしていかなければなりません。
では、その為にはどうしたら良いのでしょうか?

自分の心を知ろうとするのはいいのですが、自分の心を変えようとしてはいけません。無理やり変えようと
すると、それが返ってストレスとなり、自滅することにもなりかねません。今の自分の心をありのままに
受け入れることが大切なのです。


三ヶ月前のことになりますが、姫路に住んでいるA子さんからメールを頂きました。そのメールはは自分の
希望していた大学に受かった報告とお礼の言葉でした。

彼女から初めてメールを頂いたのは、およそ二年前になります。お母さんの愛情を一杯に受けて高校生活
をエンジョイしていたのですが、突然の交通事故でお母さんが亡くなってしまったのです。
私のところへメールを頂いた時は、その事故から半年余り経ってからのことでした。

そこには、心の寂寥感〔せきりょうかん〕から、自暴自棄になりかけていることなどが書かれていました。
そして、「何もやる気が起こりません。、どうしたら良いでしょうか・・・」という質問で終わっていました。

私は、「今の自分、今の環境をありのままに受け入れてください。とは言ってもなかなか難しいと思います。
やる気が起こらない時は、何もせずボーとしていたら良いと思います。無理に何かをしようとしない事です。」
と書いてメールしました。

彼女は母子家庭だった為、姫路に住んでいた祖母のところで生活することになった不安と一人ぼっちに
なった寂しさから、自分の現在の環境を受け入れることができずにいたのです。

すぐに彼女から「ありがとうございました。」という内容のメールが届きましたが、その時はあまりその意味が
わからなかったと思います。数ヶ月に一度ぐらいですが、何度かメール交換するうちに、彼女の心の中に
ある理想というか幻想が、少しずつ現実のものになって行くのがわかりました。

時間が少しずつ彼女の心を過去から遠ざけて、現実に引き戻したのかも知れません。母の愛情をたっぷり
と受けて、何の苦労もなく育ってきた彼女にとって初めての大きな試練だったのです。

過去にこだわり、現状を受け入れる勇気がなかったら、立ち直る事ができずに大学への進学もできなかった
と思います。今彼女は逆境を乗り越えて大きく成長し、薬剤師を目指して明るく頑張っている姿に思わず
拍手を送りたくなりました。

豪雪地域で、冬になる前に庭木の枝を折れないように支えたり吊ったりします。そうして補強する木々は、
以外にも硬くて太い木だそうです。柳などのようにしなやかな木は、どんなに雪が降っても風が吹いても
それをやりすごす柔軟さを持っているのです。

人間の心もそうしたあるがままの状態を受け入れ、柔軟に対応できるしなやかさを持ちたいものです。


   
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