◆なぜ、35日で満中陰の法事をするの?
よく「四十九日が三カ月に渡ると駄目と言われたので三十五日で 繰り上げさせてもらいます。」と言われる
方がおられます。 しかしながら誰に聞いてもその理由がはっきりしません。 近所の人に聞いたとか、親戚に
言われたとか漠然としています。
結論から云うと、故人の魂の浄化の為にはきちっと繰り上げずに 供養してあげることが大切です。
この四十九日の期間は故人にとって、浄土へ旅立つ準備をする 大切な期間であり、供養する遺族にとっても
二度とこない大切 な期間です。ですからしっかりと供養しなければなりません。
七という数字は物事が成就する数であり、その乗数が四十九日 です。
初七日に始まり、満中陰忌まで七回供養してあげること によって、故人の霊魂が浄化していくのです。
また、初七日の 不動明王から満中陰の薬師如来まで七人の仏様が故人の魂を サポートして下さるのです。
一説によると、三ヶ月に四十九日が渡ると、
始終、苦が身につく という単なる言葉の語呂合わせからきている
と言われます。 また、大阪商人が月末の忙しい集金日を三ヶ月もとられるのは かなわないから、三十五日に
切り上げるようになったという説 もあります。
いずれにしても、誰か一人でも気にする人がいるようでしたら 切り上げて法事をしてもかまいませんが、
身内だけでも 四十九日まで供養される方がよいと思います。
