◆逮夜供養の大切さ

葬儀はセレモニーの要素が強く、引導作法などを含めて供養の割合は少ないのが現実です。
決められた時間制限の中での葬送告別の儀式となり、現代の葬送事情では致し方ないことといえます。

ですから本当の供養は、初七日法要から始まります。
特に初七日法要と四十九日法要〔満中陰法要〕は最も故人にとっては大切なものとなります。

亡くなられた人の霊魂は暗闇を彷徨っています。初七日の守護仏である不動明王に先導されて仏門に入り、
向こう岸〔彼岸〕に渡る為に、三途の川を渡る準備をするのです。〔発心〕

その三途の川は、この世から見ると相当深い地下を流れています。暗闇の中を一本のロープを頼りに下へ
降りて行かなければなりません。三途の川には五つの小さな島があり、それぞれ小さな橋がかかっています。

お不動様に護られながら、断崖絶壁を降りて行くのですが、その恐怖は今まで経験したことのない相当なもの
であると云われています。ですから僧侶のお経や親族の冥福への祈りが大きな助けとなるのです。

そして今度は暗闇の中、五つの小さな島を渡らなければなりません。その島にはそれぞれ検問所があり、
生前の行いによって選別され行き先が決まると云われています。それぞれの橋を安全に渡る為に守護して
くださる仏様がおられます。その仏様に無事に渡らせて下さいとお願いするのです。

二七日から修行の始まりです。向こう岸に〔彼岸〕に渡ってからも続きます。〔発心、修行、菩提、涅槃〕

六七日まで来ると、今度は向こう岸に昇らなければなりません。一本のロープを頼りに昇ります。
降りるときは恐怖感でしたが、今度は新しい世界へ入る不安感があり思うように昇れません。そこでも
やはり、私たちの祈りが大きな助けとなってきます。

ここをしっかりと供養してあげることで、完全に向こうの岸〔彼岸〕へ渡り切ってしまえるのです。
またここをおろそかにすると、世間でいう「不成仏霊」や「浮遊霊」となり兼ねないのです。